丸亀港の北約12kmの海上にあり、その名の通り、塩飽諸島の中で最大の面積をもつ島で、周囲が約19kmもあります。
戦国時代末期に、長宗我部(ちょうそかべ)氏に敗れた香川一族と長尾一族の落人が住みついたのが始まりとされ、同じ塩飽諸島の本島と同じく人名(にんみょう)の島でもありました。
丸亀からの定期船が発着する江の浦港そばの海岸は、白い砂浜が美しく、夏には海水浴場として多くの海水浴客で賑わっています。広島小学校の北側には「英国士官レキの墓」があり、幕末の頃、イギリス軍艦に乗船し、瀬戸内海航路を調査していた士官に、今も島の人たちから四季の花が手向けられています。島の南部にある王頭山(312m)は塩飽諸島の最高峰であり、山頂からは瀬戸内海が一望できます。
また、良質の石材産地としても知られており、中でも“青木石”(花崗岩)は有名です。島のいたるところで採石場を見受けることができ、石を割る槌の響きがこの島の風物詩の一つとなっています。
広島のみどころ
江戸時代に廻船問屋として繁栄した尾上家の邸宅。周りに廻らされた高い石垣には青木石が使われており、「塩飽大工」と呼ばれた大工たちによる技術が随所に発揮された建物の豪壮さは当時の繁栄を物語っています。令和元年度に日本遺産「備讃諸島・石の島」の構成文化財に認定され、令和3年7月からは宿泊・交流施設として運営しています。→詳しくはこちら
広島出身の書道家藤本玄幽氏が「いろはにほへと・・・」を頭文字にして人生における格言を表現した「いろは石」が島の各所に43基立てられており、すべてまわると島を一周することができます。毎年秋にはいろは石をまわりながら風景を楽しむ「いろは石ウォーク」が開催されています。
豊臣秀吉が大坂城を築城した際に使用されたと言われている青木石は、花崗岩の一種で、硬質だが石自体に粘り気があるために加工しやすく、記念碑や石像をはじめ、様々な建築分野で利用されています。島内各所には、採石場や採石場跡がありその迫力に圧倒されてしまいます。また、採石場近くの海岸には切り出された石が山のように積まれています。
標高が312mの塩飽諸島内で最高峰の山です。途中の山道は険しいですが、頂上から見える瀬戸内海の多島美はなかなか見られないものです。山頂付近には、「王頭砂漠」と呼ばれる独特な形の巨岩が並んでいる石庭のような光景が広がっています。
江の浦地区と茂浦地区の間の峠に展望台があります。瀬戸内海を眺めることができ、晴れた日には対岸の岡山県倉敷市まで見渡すことができます。ウォーキング中の休憩ポイントとしては絶好の場所であり、景色を眺めると疲れも吹き飛んでしまいます。
慶応2年(1866年)に瀬戸内海を調査中の英国測量船セルビア号の船上で病死した英国士官レキが広島で埋葬されました。当時はキリスト教が禁止されていたため、島の人は日本人名で墓を立てて供養し、以後は島の人たちの手によって守られてきました。広島小学校近くの川のほとりにあります。
平成27年(2015年)3月にオープンした古民家ゲストハウスです。「ひるねこ」という名前は「猫が昼寝をするように、のんびりと過ごしてもらいたい」という願いが込められています。建物内部は、現在では珍しい船底天井を見ることができます。また、ひるねこ農園の野菜は食材としても利用でき、自然に囲まれた島の暮らしを楽しむことができます。
宿泊料:素泊まり1泊大人3,000円/小人1,000円(小学生以上)/乳幼児無料
住所:丸亀市広島町茂浦
TEL:0877-29-2734
FACEBOOK:ひるねこフェイスブックページ